2014年09月01日

8/31 原発はいらない、脱原発の推進を

 ここ数日は初秋の趣が広がって、猛暑の8月が終わりました。8月の後半で、特に印象深いのは、8月18日〜20日、福島市で開かれた自治体議員夏期研修会の参加でした。
 18日は講演、20日はシンポジウム、間の19日は原発事故のために帰還困難地域に指定された大熊町、双葉町、浪江町を現地視察するフィールドワークが行われました。
 当日、140名を超える参加者が3台のバスに分乗し、午前8時、福島駅前を出発、まず大熊町に向かいました。私が乗った1号車の案内役・Sさん(62歳)は、楢葉町で被災、以降、避難先を転々し、現在は福島市に単身居住とのことでした。それまで同居していた妻、母、長男夫婦、孫たちは、それぞれ仮設住宅などに別居されているそうで、一家離散の状態など自ら紹介されました。淡々とした静かな言葉の中に、原発事故に対する強い怒り、深い思いを感じました。
 帰還困難地域に入り、人が住めなくなった光景を目の当たりにして、Sさんの思いが、我がことのように迫ってきました。以前は、代々の耕作の汗が染みこんで美しかったはずの田畑は荒れ果て、見る影もない状態でした。
 Sさんは、説明の途中で「秋口になると、この辺り一面がセイタカアワダチソウの黄色に彩られる。その黄色が、切なくて、悔しくて、・・・」と、言葉をのみました。痛いほどの響きを感じる言葉でした。
 集落・市街地の状況は、さらに悲惨でした。車窓から見る住居には、屋根を越すような草木が覆いかぶさり、自動車や自転車が伸び放題の草に埋もれて放置されている様子も、目に染みました。時たま窺える住宅の居間や事業所や作業場には、生活や仕事の跡がそのまま残されていました。慌ただしく追い立てられた避難の様子やその時の不安・恐怖を想像して、言葉もありませんでした。
 Sさんの話では、避難の後、家はネズミやイノシシ、野生化した家畜などに荒
らされ、空き巣の被害にも遭っているそうです。
 原野のように荒れ地に、津波に流された漁船や自動車が残されている浪江町・請戸地区の様子も強烈な光景でした。宮城県や岩手県の被災地も何度か視察していますが、少なくとも津波漂流物の撤去は、その年の内に終わっていました。流された漁船や自動車、地震で崩れた屋根瓦やブロック塀を片づけることが出来ないのは、単なる瓦礫ではなく放射性廃棄物という処理困難物であり、高い放射線量のために片付け作業の出来ない帰還困難地域であるからに他なりません。
 「家や仕事や、生活の全てを奪われても、頑張ればもう一度作り直し、取り戻すことが出来る。しかし、緊急避難から3年経っても、先の見通しが少しも立たない。それが一番辛く苦しい」という、Sさんの言葉が重く響き、原発事故の底のない罪深さを感じました。
 視察のバスからは、除染作業の様子も見ました。宅地・道路の20b以内、山地は除くと言うことで、除染の効果に疑問の声もあります。除染土が詰められたフレコンバックも、各所で見かけました。道路沿いに無造作に積まれている様子に、「放射性廃棄物や放射能被曝に慣らされているんでは、」と唖然とする思いもしました。
 そして、原発周辺の大熊町・双葉町には、汚染土などを保管するための政府の「中間貯蔵施設」建設計画が投げかけられ、反対する意見と受け入れの意見が対立するなど、住民を悩ます大きな問題になっています。被曝の危険性の認識や避難生活の組み立て、原発への姿勢、帰還・復興への考え方などに家族間や地域内で考え方が食い違ったり、分断・対立が生じたり、精神的な負担も極めて大きいようです。8月末の時点で、福島県知事と両町の町長は、建設受け入れの苦渋の決断をされましたが、今後の帰還・復興計画に関わる大きな課題だと思います。
 双葉町、浪江町の役場とその周辺は、特別除染作業が行われ、町職員の皆さんが執務されていました。町の復興・住民の帰還に向けて頑張る姿を見て、私たちも息長く応援しなければならないと思いました。 
 自民党・安倍政権は、原発推進・再稼働の道を突き進めようとしています。いまだに14万人近くもの人々が避難生活を強いられ、帰還の目処さえ立てられない福島の現実をどのように受け止めているのでしょうか。原発が生み出す処理不能の放射能のゴミをどうするつもりなのでしょうか。
 限られた見聞でしたが、現地に広がる重く苦しい光景を前に、改めて「原発はいらない、脱原発の推進を」という取組を、少しずつでも具体化していきたいと思います。
<この間の活動>
全国自治体議員団会議研修会参加(8/18~20・福島)。湘北地区教育研究集会参加(8/21)。教職員懇談会出席(8/22)。吟剣詩舞連盟漢詩講座参加、相模川納涼花火大会に参加(8/23)。花火大会後片付けに参加、湘北推薦議員団会議に出席(8/24)。議会9月定例会議本会議に出席、議会訪加団反省会に出席(8/25)。相模原稲門会ピッチュラ作品展鑑賞(8/28)。さがみはらぶ祭り出席、JP労組大会レセプション出席(8/31)。
posted by 江成直士 at 20:34| カテゴリ無し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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